ChatGPTは普通に使っていると会話の内容が学習されていることはご存知でしょうか。
実はあなたが会話している内容はChatGPTの回答内容の最適化に利用されています。
しかし、「勝手に学習に利用してほしくない」という方も多いでしょう。
この記事では会話の内容を勝手に学習されないようにする設定方法について解説していきます。
ChatGPTの学習機能とは?
そもそもChatGPTの学習機能とは何なのでしょうか。
ChatGPTの学習機能はチャットでのやり取りの内容を文字通り学習される機能です。
この機能はChatGPT内で公式には「モデルの改善」と呼ばれています。
モデルとは一言でかんたんに言うと返信してくれるAIのことです。
つまり、自分のチャット内容をAIが学習することで、より最適な回答が返ってくるようになるということです。
実はモデルの改善がされるのはあなたのモデルだけではありません。
モデルの改善に関してはあなたのチャットの内容を活用し、すべてのChatGPTユーザーの返答の改善に役立てられるとの説明がされています。
モデルの改善はデフォルトではオンになっています。
このように聞くと少し不安になる方も多いかと思います。
そこで、ChatGPTのモデルの改善に利用されないように設定(オプトアウト)する方法について解説します。
ちなみにモデルの改善と似たような機能で「メモリ」という機能もChatGPTにはあります。
メモリ機能については以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事ChatGPTのメモリ機能とは?使い方や上限、クリア方法などを解説
ChatGPTに学習させない方法
次にChatGPTに学習させない方法について解説します。
ここでは「モデルの改善」をさせないようにする方法について解説していきます。
パソコンの場合
パソコンで無効化する方法です。
まずは通常通りChatGPTを開きます。
次に右上の自分のアイコンをクリックし、メニューから「設定」を開きます。
設定画面が開きます。
次に左側のメニューから「データ コントロール」をクリックします。
右側の項目の一番上にある「すべての人のためにモデルを改善する」をクリックします。
すると「モデルの改善」という画面が表示されます。
ここで「すべての人のためにモデルを改善する」の右側のスイッチを押せばモデルの改善が無効化されます。
スマホアプリの場合
スマホアプリでChatGPTのモデルの改善を無効化する方法について解説します。
まずは通常通りChatGPTのアプリを起動します。
次に左上のメニューボタンをタップしてメニューを開きます。
一番下に自分の名前が表示されているため、これをタップします。
すると設定画面が表示されます。
設定画面の中から「データ コントロール」をクリックします。
次にデータコントロール画面の中から一番上の「すべてのユーザー向けにモデルを改善する」の右にあるスイッチを押せば無効化されます。
ChatGPTに学習させない場合のメリット
次にChatGPTのモデルの改善を無効化するメリットを解説します。
モデルの改善を無効化するメリットは「学習に利用されない」という点です。
ここまで解説してきたように、「モデルの改善」が有効にされていると、自分のチャット内容がAIの改善に利用されてしまいます。
しかし、人によっては「絶対に学習に利用されたくない」という方もいるかと思います。
そのような方にとってはモデルの改善をオフにできるのは最大のメリットといえます。
ChatGPTに学習させない場合のデメリット
続いてChatGPTのモデルの改善を無効にする場合のデメリットについて解説します。
モデルの改善を無効にする場合のデメリットとしては「モデルの改善に貢献できない」という点があります。
「モデルの改善」をオンにしていれば自分のチャットによりChatGPTのAIの性能が向上するかもしれませんが、オフにした場合は貢献することができません。
「自分から進んで改善に貢献したい」という方は小数かもしれませんが、少なからずデメリットとして挙げられます。
ChatGPTの「モデルの改善」の有効は危険なのか
ではChatGPTでモデルの改善を有効にしていると危険なのでしょうか。
結論から言うと危険とまでは言えないと思います。
ChatGPTを提供するOpenAIでは「モデルの改善」をオンにしているユーザーから収集したデータに関して、「プライバシーを保護する措置を講じている」としています。
そのため、モデルの改善を有効にしているからといってチャットの内容が不適切な取り扱われ方をすることは無いと思われます。
しかし、モデルの改善を有効にしていれば少なからず学習に利用される可能性はあります。
個人情報やプライバシーに敏感な方はオフにしておくのが無難でしょう。
モデルの改善を無効化するうえでの注意点
モデルの改善を無効化するうえで1点注意点があります。
それば「情報漏えいが完璧に対策されるわけではない」という点です。
モデルの改善を無効化すればチャットの内容が学習に使用されることはなくなるため、情報漏えいのリスクを下げることはできます。
ただし、これは自分が送信したチャットが学習に活用されなくなるだけで、ChatGPTのサーバー上から消えることはありません。
可能性は低いですが、ChatGPTのサーバーから情報が漏えいする可能性も0ではありません。
そのため、個人情報や営業秘密など、漏えいすると重大な問題となるような情報はChatGPTに送信しないようにしましょう。
ちなみにChatGPTをより安全に利用する方法については以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事ChatGPTは危険?AI資格を持つプロが安全に使う方法などについて解説
ChatGPTの学習に関する1問1答
ChatGPTのモデルの改善とはなんですか?
ChatGPTのチャットを通してAI(モデル)の性能向上に寄与できる機能です。
ChatGPTのモデルの改善は無効にすべきですか?
絶対に無効にすべき機能というわけではありません。
しかし、自分のチャット内容が学習に使われたくない方は無効にしておくほうが良いでしょう。
まとめ
今回はChatGPTのモデルの改善について解説しました。
モデルの改善はチャットの内容が学習されることに懸念を抱く方はオフにしておくのが良いですが、危険かというとそこまでではありません。
気になる方は無効にして利用してみるのが良いでしょう。
参考リンク
- OpenAIのモデルの改善に関する公式FAQ「How your data is used to improve model performance」
- ChatGPT公式サイト