ChatGPTには「メモリ」という機能がありますが、説明などがあまりなく、わからない方も多いのではないででしょうか。
しかし、メモリ機能は使いこなすことで、回答の精度がより高くなります。
そこでこの記事ではメモリ機能について、概要や使い方などを解説していきます。
ChatGPTのメモリ機能とは?
まずはChatGPTのメモリ機能の概要から解説していきます。
ChatGPTのメモリ機能はあなたのチャットの内容から重要だと判断された情報を記録しておくことで、次回以降に回答する際によりあなたにあった内容の回答がされる機能です。
つまり、メモリ機能が使われることであなたの質問に対してChatGPTがより適切な回答をしてくれるということです。
専門用語で言うと「パーソナライズ」するための仕組みです。
無料プランや有料(Plus)プランを問わず、どちらのプランでも無料で利用できます。
例えばあなたが大阪府に住む20歳だったとします。
これをChatGPTに覚えておいてもらいます。
そして後日新しく「近場のおすすめの遊べる場所を教えて」と質問すれば「大阪で」と指定していなくても大阪近辺のテーマパークなどを教えてくれます。
このようにあなたに合った回答を生成してくれるようになるのがメモリ機能なんです。
メモリ機能は2024年2月頃に実装され、これ以降に行ったチャットの中から記録が行われています。
メモリ機能は自動的に有効化されているため、特に意識せずに使っていたとしても記録が行われています。
また、一時チャットを除く、やりとりしたすべてのチャットが対象です。
チャットを削除していてもメモリ機能には残っています。
ちなみにメモリ機能に記録されない「一時チャット」についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事ChatGPTの一時チャットとは?いつ使う?メリットや注意点を解説
ChatGPTのメモリの使い方
次にChatGPTのメモリの使い方について解説します。
ここではChatGPTに記録してもらう方法とメモリ機能を無効にする方法を分けて解説します。
ChatGPTに記録してもらう方法
まずはChatGPTに記録してもらう方法です。
ChatGPTに記録してもらう場合は普段通りチャットを行うだけです。
ただし、このときに「私は」という主語をつけることでメモリに記録してもらえやすくなります。
例えば先ほどの例のように私が大阪府に住む20歳であることをChatGPTに記憶してもらいたいとします。
このときに以下のように「私は大阪府に住む20歳です」と書くことでメモリに記録してもらえます。
記録されたかどうかはChatGPTからの返信の上に表示されている「メモリを更新しました」というところで確認できます。
ちなみに学習してもらえない場合は「今の情報をメモリに記録して」と伝えれば記録してもらえます。
ChatGPTのメモリ機能を活用する方法
次にChatGPTのメモリ機能を活用する方法について解説します。
先ほどは私が大阪府に住む20歳であることを学習させました。
そこで、例として場所を伝えずに「今度友だちと遊びに行きます。近場でおすすめはありますか?」と聞いてみます。
なお、質問するときには同じチャット内だと前の質問(大阪府に住む20歳であること)から回答を生成する可能性があるため、新しいチャットで質問してみます。
すると以下のような回答が来ました。
このように「大阪で」と伝えていないのに大阪に関する情報を教えてくれました。
以上のようにメモリ機能を活用することで、住んでいる場所や年齢などの前提情報を教えなくてもあなたにあった回答をしてくれるようになります。
ChatGPTのメモリに記録されている内容を確認する方法
次にどのような情報がメモリに記録されているのかを確認する方法について解説します。
パソコンの場合
まずはパソコンで確認する方法について解説します。
パソコンの場合は右上の自分のアイコンをクリックし、メニューから「設定」を開きます。
次に設定画面の左に表示される「パーソナライズ」をクリックし、右側に表示される「メモリ」という項目の下にある「管理する」をクリックします。
するとこれまでに学習した内容が一覧で表示されます。
スマホアプリの場合
次にスマホアプリでメモリに記録されている内容を確認する方法について解説します。
スマホアプリの場合はまず左上のメニューボタンをタップし、メニューを開きます。
次にメニューの一番下に表示されている自分の名前をタップします。
すると設定画面が表示されます。
この中の「パーソナライズ」をタップします。
メモリに関する項目が表示されるため、「メモリの管理」をタップします。
すると現在記録されているメモリの内容が一覧で表示されます。
メモリの情報を削除する方法
次にメモリに記録されている情報を削除する方法について解説します。
例えば友人の代わりにChatGPTで調べ物をしたときに誤って友人の情報が記録されてしまい、削除したいということもあると思います。
そんなときにここからの手順で削除してみてください。
パソコンの場合
パソコンの場合はメモリ管理画面で各項目の右に表示されているゴミ箱マークをクリックするだけです。
すべてを削除したい場合はメモリ管理画面の右下に表示されている「ChatGPT のメモリをクリアする」をクリックすればすべて削除されます。
スマホアプリの場合
次にスマホアプリの場合です。
スマホアプリではメモリ管理画面で削除したい項目を左から右にスワイプします。
するとゴミ箱マークが表示されるため、ゴミ箱をタップして削除できます。
すべて削除したい場合は画面下に表示されている「ChatGPT のメモリをクリアする」をタップします。
ChatGPTのメモリ機能を無効にするには?
ここまでメモリ機能の概要や使い方について解説してきました。
しかし、メモリ機能に記録すらしてほしくないという方もいるでしょう。
そこでここではメモリ機能を無効にする方法について解説します。
パソコンの場合
まずはパソコンの場合です。
パソコンでは右上の自分のアイコンをクリックし、表示されるメニューから設定を開きます。
次に設定画面の左のメニューの「パーソナライズ」をクリックします。
すると右側に「メモリ」という項目が表示されます。
「メモリ」の右側のスイッチの白丸が右側にある状態が有効になっている状態です。
無効にするにはこのスイッチをクリックします。
スマホアプリの場合
次にスマホアプリでメモリ機能を無効にする方法を解説します。
スマホアプリでは左上のメニューボタンをタップし、メニューを開きます。
次にメニューの一番下に表示されている自分の名前をタップします。
すると設定画面が表示されるため、設定内の「パーソナライズ」をタップします。
次にパーソナライズの設定画面内に「メモリ」という項目があり、右側にスイッチがあります。
このスイッチの白丸が右にある状態が有効になっている状態です。
無効にする場合はスイッチをタップして無効にします。
「メモリがいっぱいです」の解決法
ChatGPTを利用していると「メモリがいっぱいです」と表示されることがあるようです。
解決法としてはメモリ管理画面から不必要な記録を消す以外なさそうです。
なお、消す方法については先ほどの「メモリの情報を削除する方法」で解説したとおりです。
メモリを拡張する方法についても調べてみましたが、今のところはなさそうです。
ChatGPTのメモリの上限とは?
では具体的にChatGPTのメモリの上限は設けられているのでしょうか。
筆者が調べた範囲では公式(OpenAI)が発表しているChatGPTのメモリの上限に関する情報は見つかりませんでした。
しかし、「メモリがいっぱいです」という表示がでることがあるという点から、少なからずメモリの上限は存在するようです。
Xなどで調べたところ、メモリに20~30件程度の記録があると「メモリがいっぱいです」というエラーが出たという情報もありますが、真偽の程は定かではありません。
普通に使っている分には上限に達することはないと思われるものの、もし上限に達してしまったら先ほどの方法でメモリを削除しましょう。
ChatGPTのメモリについての1問1答
ChatGPTのメモリ機能とは?
ChatGPTが会話の内容からあなたの情報を記憶してくれる機能です。
ChatGPTのメモリ機能のメリットは?
住んでいる地域や年齢、趣味などを伝えなくても適切な回答をしてくれる点です。
ChatGPTのメモリ機能の使い方は?
学習してもらう場合は「私は〇〇です」と書いたり、「〇〇をメモリに記録してください」と伝えれば学習してくれます。
ChatGPTのメモリ機能の上限はある?
具体的な上限は不明ですが、少なからず存在しているようです。
ChatGPTのメモリ機能は無料で使える?
無料プラン・有料プランを問わず無料で使えます。
まとめ
今回はChatGPTのメモリ機能の概要や使い方、上限などについて解説しました。
メモリ機能は非常に便利な機能なため、ぜひあなたも活用してみてください!
参考リンク
- OpenAIのメモリ機能の解説ページ「Memory and new controls for ChatGPT」
- ChatGPT公式サイト