AIが日々進化し、業務で活用される事例も増えています。
そんな中で「AIに関する資格はあるの?」と思った方もいるでしょう。
そこで今回は実際にAI関連の資格を持っている筆者が、AI関連の資格を解説します。
また、AIと直接的な関係はないもののAIを使う上で重要となるIT系国家資格についても紹介します。
初心者でも取得可能な資格も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください!
AI関連の資格2選
では早速ですがAI関連の資格を2つ紹介します。
今回紹介する資格はこちらの2つです。
- 生成AIパスポート(難易度:低)
- G検定(難易度:中~高)
どちらも筆者が持っている資格になります。
ではそれぞれの資格について詳しく解説します!
初心者向けAI資格「生成AIパスポート」
1つ目は「生成AIパスポート」です。
生成AIパスポートは「一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)」という団体が開催している民間資格です。
試験の対象者は以下のようになっています。
- AI、生成AIに興味関心のある方
- 生成AIを正しく活用したい方
- ビジネスでの生成AI活用に不安のある方
年齢など、受験資格はないため、誰でも受験することが可能です。
試験時間は60分で、問題数は60問です。
受験費用は一般が11,000円、学生なら学割が適用され、半額の5,500円で受験することができます。
試験の方式は「IBT」と呼ばれる方式で、試験期間中の好きなときに自宅で受験することができます。
受験期間は2024年は2月、6月、10月のそれぞれ1ヶ月間です。
申し込みは前の受験期間が始まってから、次の受験期間になるまでの間となっています。
詳しくは公式サイトで確認することができます。
生成AIパスポートは次に紹介するG検定と比べると初心者向けの資格となります。
実際に筆者も受験しましたが、AIの基礎が一通りわかるような試験になっていました。
専門的な知識はあまりないため、AIについて深く知ろうとすると次に紹介するG検定の方が良いかと思います。
生成AIパスポートは生成AIの使い方や、AIの歴史を知りたい方にオススメの資格と言えます。
中~上級者向けAI資格「G検定」
2つ目は「G検定」です。
G検定は「一般社団法人日本ディープラーニング協会」が実施している民間資格です。
G検定の「G」は「ジェネラリスト」を表しており、「ジェネラリスト検定」と呼ばれることもあります。
G検定のテーマはディープラーニングとなっており、AIがどのように学習するのか、どのような学習方法があるのか、といったことを学べます。
また、実社会での利活用についても学ぶことができます。
G検定はどちらかと言うと生成AIを使う側ではなく、作る側というイメージです。
そのため、AIの学習方法が出題範囲となっています。
受験資格はないため、誰でも受験可能です。
試験時間は120分で、出題数は200問前後と、試験時間に対して問題数が多い試験となっています。
また、受験は自宅受験となっており、受験日に自宅でパソコンを使って回答を行います。
受験費用は一般が13,200円、学生は5,500円です。
筆者はG検定も受験しましたが、生成AIパスポートと比べると非常に難しかったです。
専門用語が非常に多く、出題範囲も広いため、まずは生成AIパスポートから受験してみても良いかと思います。
AIにも関係あるIT系国家資格
次にAIに直接は関係しないものの、オススメのIT系国家資格について解説します。
それが独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が実施する「情報処理技術者試験」というものです。
なお、「情報処理技術者試験」という資格があるわけではなく、その中に多くの資格があります。
情報処理技術者試験の資格は以下のようになっています。
この中では筆者は「ITパスポート」「情報セキュリティマネジメント」「基本情報技術者試験」の3つを保有しています。
中でもITパスポートは聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
ITパスポートは情報処理技術者試験の中でも一番かんたんな資格とされており、「IT資格の登竜門」とも言われています。
そんなITパスポートは2024年4月から出題範囲にAIの分野が含まれています。
AIに特化した資格ではないものの、ITについて勉強しつつ、AIについても勉強できます。
また、ITパスポートを取得することで、最低限のITスキルを身につけることができます。
まだITパスポートを持っていない方は、AIに特化した資格ではないものの取得してみるのがオススメです。
ITパスポートは生成AIパスポートやG検定のように自宅受験ではなく、「テストセンター」と呼ばれる場所でパソコンを使って受験します。
テストセンターでの受験はほぼ毎日することができるため、比較的受けやすいと思います。
ちなみにITパスポートは合格率が50%程度あり、世間では簡単な資格と呼ばれています。
しかし、出題範囲がそれなりに広いため、意外と難しいです。
ただし、しっかりと勉強すれば一発合格もできる資格です。(筆者は一発合格できました。)
先ほども書いたようにITに関する知識を一通り学べる資格になっていますので、取っておいて損はないかと思います。
また、情報セキュリティマネジメントもオススメです。
こちらは出題範囲にAIは含まれていないため、AIを扱う上で有利になる資格ではないかもしれません。
しかし、ITを利用するうえで重要となるセキュリティに関する知識を勉強できる資格です。
ちなみに情報セキュリティマネジメントは名前からするとアプリなどを開発する人向けの資格と思われるかもしれません。
しかし、試験を実施するIPAによると、「ITを利活用する者」の中の「ITの安全な利活用を推進する者」に位置づけられている資格です。
筆者も受験してみましたが、プログラミングなどに関わる内容もあるものの、メールやWebサイトを利用するうえでのセキュリティ知識も学べるものでした。
つまり、日常生活や仕事の中で使えるセキュリティ知識を勉強できる資格となっています。
インターネットやAIを使う上で切っても切れない関係であるセキュリティ。
ITパスポートを取った後には情報セキュリティマネジメントを受けてみてはいかがでしょうか。
結局どれから取ればいい?
ではどの資格から取るのがベストなのでしょうか。
個人的には先ほども書いたように「生成AIパスポート」→「G検定」の順に取るのがオススメです。
生成AIパスポートで基礎を学んだ後にG検定で応用的な内容を勉強するというイメージです。
情報処理技術者試験も入れるのであれば「ITパスポート」→「生成AIパスポート」→「G検定」→「情報セキュリティマネジメント」のような順でもいいかもしれません。
AI関係の資格に関する1問1答
AI関係の資格には何がありますか?
AIに特化した資格には「生成AIパスポート」と「G検定」があります。
また、ITに関する資格では「ITパスポート」などがあります。
AI関係の国家資格はありますか?
AIに特化した国家資格はありません。
しかし、「ITパスポート」はAIに特化した資格ではないものの、出題範囲にAIが含まれている国家資格です。
まとめ
今回はAI関連の資格について解説しました。
どの資格を取ろうか迷っている方は、まずは「生成AIパスポート」から取ってみるのがオススメです。
これからAIに関する知識が必要になるのは間違いないため、ぜひ今のうちから資格取得に挑戦してみてください!